こんにちは,31代プロペラ班の大矢です.
たぶん2年ぶりのWASAプロペラ班のブログ更新となりますね.今回はローテンションでやっていきたいと思います.
プロペラ班では現在31代としては初のプロペラ製作を行っており,そのプロペラ2本とも積層が完了したところです.なんで初めてなのかとかは言わなくてもわかると思います.そして現在は表面処理を行っています.
そのプロペラの出来ですが,今のところあまりよろしくはないです.ワンブレードめに関しては組み立て・接着の段階でねじれが大きい部分はリブ間がガタガタでした.タービンブレードみたいになってました.
今回はその原因と対策について書こうと思います.
まず1つ目の原因は,スタイロの切り出しが正方形でなかったこと
です.たぶんこれだけじゃよくわからないと思いますが,WASAのプロペラのリブはまず
910×910×50スタイロブロックから910×50×50のスタイロブロックを切り出すことから始まります.
次に以下の様なプロペラ図面が張り付いたマスターを切り出した面じゃない面(ようはいちばんキレイな面)にはっつけて図面通りにスタイロに線を引いて,台形定規で反対の面に向かって垂直に線を引いてそれを結んで線に合うように隣り合う番号のマスターを貼っつけてそれを熱線で切ってリブを作ってます。書いてて文章じゃとても分かりづらいなと思いました。簡潔に言うと線引きという作業がリブを作るためには必要なのです。
こんな手順で線を引いているのですが仮にスタイロが正方形じゃなかったら,つまり次の画像みたいになってたらどうなるか
線引いた時に裏面がこうなります
微妙に見える灰色の線が正方形で切り出せている時の線
青い線が台形切り出しになってしまった場合の線です。
このズレですがペラスパー付近ではそこまで大きくないですが大きいリブになればなるほど後縁でめっちゃずれます.
そもそもなんでスタイロが正方形に切れてないの?って話ですが,大きいスタイロブロックの端から5cm測ったところに点を打ってその点に長尺をあわせる.っていう切り方がとても精度悪かったようです.いままでたくさんの台形スタイロを量産していたようですね.
ダメなら変えればいいってことで,「910×50の板買ってきてスタイロの端にくっつけて切れば良くね」って考えがたまたま浮かび現PLに提案したところ採用されました.
精度,めちゃくちゃ上がりましたし,何より切り出しが楽になりました.一応これでスタイロ台形事件が解決です.
次の原因が「班内で線の引き方が統一されていなかった」ことです.
図面には4本の直線があるのですが,このどれに合わせれば良いという指導がちゃんと現2年生に行き渡っていませんでしたというか僕知りませんでした.
3本線引いて「3つ全部合わないな…」なんてことが何回もありましたがどうやら合わないらしいです.斜め線2本で合わせることが正解でした.たぶんこれがリブ間のズレの一番大きな原因です.対策として現PLが線引きのマニュアルを製作しました.
さて,以上の対策をしたあとの2本目のプロペラがこちらです.
一応2枚めが1番ズレてる部分の写真です。
1本目に比べてかなり綺麗になりました.タービンブレードなんかじゃない.
そして積層一本目.写真無いです.今年もフレーム土台に吊り下げながらの真空引き
終わったあと開封してみるとどうやらエポの硬化が不十分だとのご指摘を駆動さんから頂きました.いちおう硬化してるし・・・だいじょうぶだよね?・・・
どうやら硬化剤の量が足りなかった模様.積層の出来は人生一本目ですから察してください.
さて,2本目は一本目の教訓を活かして硬化剤を多めに投入しました.
結果としては1本目よりはちゃんと出来たと思います.
これからはパテ盛ってやすっての繰り返しの表面処理に入ります.春にパテ盛らないぜとか言ってましたが、パテ盛らざるを得ませんでした.今はガタガタなリブも綺麗になると願ってます.
以上プロペラ班の報告でした.
ことが確定しました.良いプロペラを作るために頑張って行きたいと思います.
最後に現在考えている改善案を少しだけお話しますと
①マスターをCNCまたはレーザーカッターで製作
②線引き廃止
マスターは僕が嫌いなだけです.あの作業ほんと嫌です.
そして線引き.線引きが誤差を生むなら線引きをなくせば良いって考えに辿り着き,その方法を思いつきました.今回は長くなってしまったのとまだ不確定な部分が多いのでここでは説明しませんが,夏休み中に試作した結果を秋の交流会資料でお披露目できたらいいなと思っています.楽しみにしててください.以上長文お読みいただきありがとうございました.