こんばんは,ペラ班長の大矢です.
一週間前からペラ班はThermopylaeのプロペラの製作にとりかかっています.
もうすでにマスターは6割完成しており,来週からリブ製作にとりかかれるかなー?という状態です.

作業場移転の関係でベルトサンダーを使える時間が限られることと,屋外での作業が嫌な理由から
「おれ,ベルトサンダー使わないんだ(キリッ」
と言いながら,さぁマスターを作りはじめようと意気込んでいた時とった画像です.
開始20分で心が折れました.
文明の力は偉大です
さて,マスターに関して今年はいろいろ変えたので,今回はマスター製作について書こうと思います.
変更点は①図面 ②製作方法 の2つです.
従来の図面がこちら

新しいのがこちらです.

ちょっとだけいじりました.4本だけ線を増やしました.
まず,今年からは前縁の成形を電熱線ではなく,ヤスリで行うことにしました.理由は1ヶ月前の積層報告書に記載したとおりで、分割点を前縁にもってくると前縁が尖ってしまう等の原因が考えられたから,そして製作を容易にするためです.そのため,上面,下面の切り出し開始地点として,翼弦線にそって2mmの点に翼弦線と垂直なるように線を引きました。
また,同 様にして,後縁から1cmのところに線を引き,切り出し中にこの点で熱線を揃えることで後縁を同時に抜きやすくするための目安としました.
さらに,この2線の間を3分割し,切り出しの際はこの点を同時に通るようにすることで,マスター間の熱線による補間をより正確にし,翼型の再現性を上げようという試みです.
簡潔に述べると,リブ切り出しの時に,隣り合うマスターの,同じ点を通るようにすることで,より正確な3次元切り出しをしようねということです.
今年は試験的な導入なので分割数は3と少ないですが,来年は増やす可能性があります.
製作法については,今までのベニヤを何も巻いていない金属ヤスリのみで,翼外周に垂直にやする方法()から,定盤二枚+角材に紙ヤスリを巻いた角材ヤスリを用いて,翼外周に沿ってやする方法に変更しました.これにより,翼外周の連続性と垂直を出すことが容易になり,さらにマスター製作時間の大幅な短縮することができました.
従来,一本辺り6時間程度かかっていたものが1時間まで短縮され,早ければ一週間で全てのマスターを完成させられるようになりました.
毎年新入生が入ってくると,はじめにマスター製作をやらせるのですが,この作業を最後に来ない!!楽しい!!
などという現象が毎年起こっていましたが,これで少しは緩和される!!…….はずです…
班員からも好評だし!!
と,以上2つの変更を行ったという報告でした!
次回はゲージ(治具)製作について書こうと思います.更新回数増やすために3回に分けようと思います…笑
すでに全ての治具の切り出しは終わっており、明日辺り組み立てるかも??

機体名と班員の名前を刻んでみました。
以上です.ありがとうございました.
31代 大矢